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Pediatrics

子どもは大人と違って頻繁に病気にかかりますが、そのほとんどは軽い病気です。このように繰り返す日常的な病気の診察や予防接種、育児、家族の病気相談や他の科への紹介などは診療所(小児科専門医)でします。


もし、入院や詳しい検査が必要な場合は、かかりつけの小児科から適切な病院を紹介してもらいましょう。

Symptom

小児の発熱・・・

体温が上昇することにより、病原菌に対する抗体力が強まり、白血球の病原菌を殺す力が強まります。
発熱は病気を癒そうとする身体の生理的な自己防衛反応です。
発熱をしたら全身症状に注意しましょう。高熱でも、発熱以外の症状(機嫌の悪さ、顔色、嘔吐や下痢の有無など)がなければ、夜間に医者を尋ねる必要はありません。発熱している子供の身体は病気を癒そうと努力しているわけであり、その努力を助けるのは安静です。

小児のけいれん・・・

たいていひきつけは手当てしなくてもほんの短い時間で治まるので、大して危険ではありません。

まずあわてずに、衣服を緩めて、手足を自由に動くようにし、顔を横に向けて吐いても窒息しないようにしましょう。あわてて口に指などをいれてはいけません。

10分以上けいれんが収まらない時は救急車を呼んでください。

突然ひきつけを起こした場合でもすぐに抱きかかえたり、子どもを刺激してはいけません。

小児の喘息・・・

小児の喘息は加齢とともに自然に軽減、治癒することもあります。

しかし、適切で十分な治療がなされなかった場合は、その軽減、治癒率は低下してしまいます。

そのため小児喘息は、発症早期から積極的な治癒を行いさらに、発症後は適切な長期管理が必要です。日ごろから適切な管理を行っていれば、通常の日常生活を送ることができます。

小児のアレルギー性鼻炎・・・

最近では小児のアレルギー性鼻炎、特に花粉症の低年齢化が注目されています。

小児の場合成人とは異なり、症状を訴えることができません。
目や鼻をよくかく、くしゃみをよくする、いびきがひどいなどの症状があれば花粉症を疑いましょう。

小児アトピー性皮膚炎

食物アレルギー・・・

アトピー性皮膚炎の原因は皮膚のアレルギー性炎症とバリア障害です。その発症は様々な要因が複雑に絡み合っていますが、食物アレルギーもその一つです。

そこで食物の除去が必要となりますが、不適切で不必要な除去はかえって子どもの栄養障害・成長障害や心理的ストレスをあたえます。

子どもの負担を減らし、適切な治療をするためには正確な原因食物の診断に基づく必要最小限の食物除去を行いましょう。

小児の成長と思春期・・・

身体発育とは、身体の量的変化。すなわち成長を意味しています。

成長は必ず質的な変化を伴い(思春期)、成熟と成長は一定のテンポで進行します。
身体の発育や思春期が来る時期には大きな個人差がありますが、成長と成熟のテンポがどちらも異常に早い場合を性早熟症、遅い場合を思春期遅発症といいます。

小児性肥満症・・・

小児の生活習慣の乱れで30年前の2〜3倍になりました。

30歳代の心筋梗塞も珍しくなくなり、中学生の糖尿病も増加しています。成人のメタボリックシンドロームや動脈硬化性疾患発症予防の前に小児生活習慣の改善が重要です。小児期のうちに減量すれば将来的な健康障害リスクを増大させないと言われています。

医療機関で①生活上の問診

     ②身長や体重の計測

     ③空腹時採血

​などの検査を受けましょう。

予防接種について・・・

子供の健康を願う気持ちは保護者も医療者も同じです。子供の健康を維持する有効な手段の一つが予防接種です。

予防接種には、ワクチン接種を受けるお子さんを感染症から守る役割と、感染症の流行を抑え、社会を守る役割があります。

​全ての感染症に予防接種があるわけではありませんが、「ワクチンで予防できる疾患」に対してはぜひワクチン接種を行いましょう。

麻しん・風疹・・・

感染力が強く飛沫や接触だけでなく空気感染もあり、予防接種を受けないと多くの人がかかり流行する可能性があります。
妊婦が妊娠初期に風疹にかかると、先天性風疹症候群と呼ばれる心臓病、白内障、聴力障害、発育・発達遅延などの障害を持った児が生まれる可能性が非常に高くなります。又、妊娠中は麻しん、風疹、水痘、おたふくかぜの予防接種はできませんので女性は妊娠前に抗体の有無の確認や、予防接種を受けておくことが大切です。

B型肝炎・・・

B型肝炎ウイルスに感染すると急性肝炎となり、そのまま回復する場合と慢性肝炎になる場合があります。慢性肝炎の一部には劇症肝炎といって激しい症状から死に至ることもあります。また症状が明らかにならないままウイルスが肝臓内部に潜み、年月を経て慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどになることがあります。B型肝炎ワクチンによる予防は、特に小児の場合は肝炎の予防というより持続感染を防ぎ、将来発生するかもしれない慢性肝炎、肝硬変、肝がんを防ごうとすることが最大の目的です。

おたふくかぜ・・・

おたふくかぜの主な症状は、耳の下、頬の後ろ側、あごの下など耳下腺部または顎下腺部の腫れです。両側が腫れることが多いですが、片方だけのこともあります。

合併症として無菌性髄膜炎や難聴(ムンプス難聴)を起こすことがあります。最近の調査でムンプス難聴は、おたふくかぜにかかった約1,000人に1人に起こるともいわれています。また思春期および成人男子がかかると睾丸炎を起こすこともあります。

おたふくかぜに対する治療法は現在ありません。特にムンプス難聴はかかってしまうと治すことができません。ワクチンによる予防が推奨されています。

インフルエンザ・・・

インフルエンザウイルスの感染により、高熱、鼻汁、咳、全身倦怠感などの症状が出ます。A型、B型のウイルスは毎年少しずつ変異し、流行を引き起こします。

インフルエンザウイルスは流行株が毎年変化しています。ワクチンは毎年接種しましょう。

接種を受ける時期は、流行期前の毎年10月~11月頃に接種を開始することが望ましいと言われています。

接種回数

生後6ヶ月以上13歳未満は2~4週間間隔で2回

13歳以上は1回

フルミスト(経鼻弱毒生インフル​エンザワクチン接種)について

フルミスト点鼻液はこんなワクチンです!

◎日本初となる、鼻へ噴霧するタイプのインフルエンザワクチンです。

◎鼻に噴霧するため、針を刺す必要がありません

2~18歳の方が対象です。

◎フルミスト点鼻液のワクチン接種は、1回分で完了です。

 (左右それぞれの鼻へワクチンを噴霧すれば、終わりです。)

◎フルミスト点鼻液を接種された方は、積極的に吸入(鼻ですする)する必要はありません。

◎ワクチン接種後に、鼻水、鼻づまり、咳、のどの痛み、頭痛などの副反応が現れることがあります。

 まれに、ショックやアナフィラキシーなどの重大な副反応が現れることもあります。

​ いつもと違う体調変化や異常を認めた場合は、速やかに医師にご連絡ください。

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